さて、ぬくみねっとは手光えこびれっじの皆さんと菊芋を育てています。
11月から3月まで生菊芋を収穫・販売しています。
キクイモ(菊芋)とは
菊芋はキク科ヒマワリ属の植物です。
花は大きくないのですがヒマワリに似た形をしており、ヒマワリより1株に多くの花をつけます。
草の背丈は最大で2mを超し3mに達するほど高く、茎の径も3cmくらいに太くなりますが台風でよく倒れます。
草原の中で他の草と支えあって、かつ倒れるときには倒れるのが前提の草なのかもしれません。
花の種が出来るのを見たことがないのですが、「芋」といわれる地下茎が肥大して、かつ広範囲に広がるのでそれで繁殖します。
その生命力たるや、芋の僅かな欠片でも残っていればそこから再び生えてくるほどです。
菊芋の健康効果
菊芋の成分で最も注目されるのは、12~20%ほど含まれるイヌリンです。
他のキク科の植物(ゴボウ・ヤーコンなど)も同じようにイヌリンの形で地下茎に栄養を溜めています。
イヌリンは多糖体という糖の一種なのですが人の消化器官では消化できずに、大腸に届いてから大腸の腸内細菌で分解されるので食物繊維扱いになります。摂取した食物の栄養吸収をコントロールしてくれる、ということですね。そして腸に届いたイヌリンは腸内細菌の栄養となります。
イヌリン自体が直接血糖に作用するわけではありませんが、一緒に摂取した糖の吸収を抑える働きがあったり、また腸内細菌を経由したインシュリンの生産効果があるらしく、これらが食後の血糖値上昇を抑えるということで、近年、血糖を抑えたい方が食事に取り入れられることが多くなっています。その効果を「天然のインシュリン」という方もおられます。
※キクイモは医薬品ではないので、糖尿病その他の治療においてはまず病院における指導が第一です。
また、腸内細菌の餌となり腸内環境が整うことによる整腸作用もあるということです。
調理
食感ですが、煮たり炒めたり「固めに茹でたメークイン(じゃがいも)」に近いように感じます。ほくほく、というよりもしっかり詰まった印象ですね。
風味は、どことなくゴボウに似た感もありますが、えぐみは結構薄くて、収穫初期のものは生でスライスしたものを食べることもできます。うっすら甘く、そしてシャキシャキという食感を楽しむことができますよ。
いろんな料理法で美味しく食べることができます。
・きんぴら(細く刻んだものを人参などと一緒に炒める または菊芋単体で炒める)
・野菜炒めの具
・味噌汁の具にする
・煮物
・揚げる
・漬物
などお試しください!
菊芋の栽培
菊芋は、福津市の手光地区の山奥の畑で無農薬で育てています。
これより上には民家も畑もありません。山の清浄な空気と水・太陽が菊芋を育んでくれます。