温水箱を作った経緯4(そして本気になる)
さて、四角い温水箱は思いのほか加熱の能力があることがわかりました。夏に適切な使い方をすればさらに温度を上乗せできたでしょう。 それでも試していていろいろと気になる事や不満な事がありました。 ・「やかんの出し入れがスムーズじゃない」 25cm x 25cm x 25cmのアクリル箱はやかんのサイズとはしっくりくるのだけど、出し入れするときに高さが足りなくて、
手をぶっつけます。 そこは慣れれば出し入れできるのですがどうもスムーズじゃない。
・「四角いと、箱に光が入ってきた時に反射して逃げてしまうのではないか」 たとえば家の窓に光が差し込むとき、一番光が妨げなく入ってこれるのは、窓に対して光が直角のときです。これが垂直(90°)より低い角度で入ってくると、その角度が低ければ低いだけ反射して窓より内側に入って来れない量が多くなります。 四角い温水箱では、朝から正午、そして夕方までの太陽の位置に対して、どうしても太陽からの光が反射で逃げてしまう時間帯が出来てしまうように思われます。
・「無骨な感じより、もっとスマートな感じが良いよね」 ベランダに据えてるのを見て「邪魔だなあ」と感じるよりは、「カッコいい!」とまでいかなくても、せめて「馴染んでるなあ」と感じることが出来たらいいですよね。 ということで、これらを解消したバージョンを作ることにしました。 フリーウェアのCADで各面からの図を描きます。 取っ手を持ち吊り下げながらの出し入れを楽にしました。光を受ける面も斜め上に向けて角は滑らかな曲面にしました。アクリルをちょっと切ったり穴を開けたりは出来るのですが、 曲げるとなると当然、本職の加工工場に頼まないと作れないでしょう。 ということで設計図を描いて見積もりを取ると、どうやらアクリルの複雑な形は 職人さんが一つ一つ手で曲げないといけないらしく、またその曲げのための木型を作る必要があるということです。 値段は、型も含めるとそれなりの価格になりましたが、まあ仕様策定や設計から依頼したら桁が2桁は違うことだし、自分で設計できるだけましか、と加工をお願いしました。