マコモダケを美味しく保存するために

ぬくみねっとです。

例年マコモダケは9/20前後に収穫開始していますが天候・降雨などに左右されます。

今年は水もそれなりにあり、マコモダケに適したタイミングで日射もあったためか収穫開始タイミングが9/18頃と早かったです。
実際は他の仕事のこともあり9/20に収穫に行ったら既に肥大が始まっていて、そして悪いことに多くのマコモダケがタイムラグなしに同時に肥大していったため、完全に収穫し遅れとなり、極端に肥大したり露出部分が緑になって提供がためらわれる出来となるものが続出しました。
これについては、早め早めにマコモ田に見に行って確認するしか対処法はないですね。緑色になったり肥大しすぎなものは、もう諦めるしかありません。

一方、収穫時期が1~2週間に集中するので、頑張って採取してもそれをリアルタイムに販売したりするのには限界があるかもしれません。マコモダケはチルドで2週間ほどは比較的綺麗に保存できるのですが、それ以上になると変色していき廃棄せざるを得ません。

冷凍することでさらに長期間持たせることが出来、たまに味噌汁の具に入っていたりするのですが普通に冷蔵庫で冷凍するだけでは生の舌触りが完全に失われてしまいます。マコモダケの美味しさはあの歯ざわりが半分、そして独特のほのかな甘みとにありますから、まさに価値がぐっと減ってしまいます。

食品保存の新しいトレンド「急速冷凍」

なにか良い保存方法がないかなあ、と考えていたところ、テレビのニュースで肉などを急速冷凍することで食味を落さない技術があることを知りました。
-1度~-5度あたりの、氷の結晶が出来る温度帯を急速に通過させる(急冷する)ことでそれを実現しているようです。

そういえば高級なおせち業者が冷凍されたおせちを予約販売していて、自然解凍されたものを食べるということが行われています。おせちといえば生もの・加熱加工品・甘みのようなものなど多種多様なものがあって、それらが十分に賞味可能な状態になるとなれば幅広い応用が利く便利な技術といえそうですね。

 

Youtubeで検索したところ、業務用の装置を使用した本格的な冷凍法がある一方で、アルコールを使った簡単な冷凍法もあるようですね。最近はコロナ禍の影響で安い高濃度アルコールも入手容易というとこで、この方法を使ってマコモダケの保存を試してみたくなりました。

マコモダケの急速冷凍に挑戦

今回は、出荷する際にはメインに出来ない細いマコモダケを中心に冷凍していきます。こういうマコモダケは余りがちですし、細ければ急速冷凍もやりやすそうです。

2000円くらいの安物真空パック器をネット通販で購入し、付属していた小さなフィルムでパッキングしていきます。袋自体があまり大きくないのですが、細いマコモダケを真空引きするのには丁度良いのかもしれません。

金属容器にあらかじめ冷凍庫で冷やしておいたアルコール(65度 -15度以下)を張り、そこに真空引きしたマコモダケパックを浸して冷蔵庫の急速冷凍室に入れて10分おきます。10分するとマコモダケはカチンコチンと固くなっています。一旦冷凍庫で保存です。

初めての実食

さて、食味のテストをしなければなりません。マコモダケを袋から出し、凍ったまま白い部分を薄切りにして油で炒めて塩をふります。薄切りはそれほど抵抗なくできました。凍ったものをあえて解凍してから調理する必要はなさそうです。

今回は4種類のマコモダケを準備しました。

(1)左上:チルドで保存していたマコモダケ 但し育ちすぎで繊維質

(2)左:チルドで保存していたマコモダケ 新鮮で稠密

(3)中:冷凍庫に普通に入れて冷凍したマコモダケ

(4)右:急速冷凍で冷凍保存したマコモダケ

まずは(1)。チルドで保存していたが育ちすぎで繊維質、というものです。断面はエッジが立っていてよいのですが肝心の身に歯ごたえが少ないのが残念です。味はおいしいですね。

(2)チルドで保存していた状態のよいマコモダケ。これは歯ごたえが外、中ともによくて味も良いですね。

(3)冷凍庫に普通に入れて冷凍したマコモダケですが、切断するとしなるくらいにしゃっきり感はなくなってしまいます。味は上のマコモダケと同じなのですが、なんだかクニュっとして、まるで漬物を食べている感じですね。

(4)急速冷凍で冷凍保存したマコモダケ ですが、これは(2)と(3)の中間といった感じです。
切った際のエッジは甘くなっていますが、シャキッと感はそれなりに保たれています。味は十分美味しいです。

 

結果、急速冷凍はどうなのか?

結果ですが、今回試した全ては、油で炒める調理ですし、エキスが汁に溶け出るということもないので(1)~(4)で全て美味しかったです。

(1)と(2)ですが、当然状態のよい(2)のほうが歯ごたえと味とでよかったと思いますが、極端な劣化というより食感の変化くらいにもとれますし、(1)が極端に劣るということでもありません。

(3)も漬物のような食感を楽しむことが出来なくもないです。ただマコモダケの良い所を失っているなあ、という感じは強いですね。

そして肝心の(4)ですが、良い状態(2)の完全再現とはいきませんでしたが、結構シャキッと感を保つことが出来たのは嬉しいです!
いつも(3)の保存法でがっかりしていたところが結構解消されます。

今回は大雑把な実験でしたが、アルコールの濃度や温度・アルコールへの浸し方を最適にするともっと良い状態をキープできるかもしれないと思います。

個人でマコモダケを育てていて大量に出来て保存に困っている方は、試してみるとよいかもしれませんね。
また、生産者さんも小ぶりのマコモダケが結構出来ていると思いますし、またさばけなくて余らすこともあるかもしれません。
その際は急速冷凍にトライアルしてもよいのではないでしょうか。

自分では、とりあえず自宅用に急冷品をストックしておこうと思います。これを製造販売する際は何等かの資格が必要となってくる可能性がありますので、もしやるとしても外部委託になるのかなあ。

今年はシーズンがあっさり終わってしまいましたが、もし試してない方がいましたら、来年はぜひマコモダケを産直や通販で購入して味わってみてくださいね!

それでは。

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