ぬくみ実験(4)やかん内の水量

実験で主に使用しているのは黒いほうろうやかんです。

容量は2.4リットル、鉄製で磁石を近づけると引っ付きます。
外側は黒くつやのあるほうろう、内側は濃紺のほうろうです。

取っ手の握る部分とつまみは木製、取っ手の金属部分は恐らく鉄にクロムメッキを施したものです。

kettle

見栄えも良いですし、木製部分も耐候性があるようです。実験のために2リットルの水を入れても、容量の余裕があり背高で注ぎ口も高いのでこぼれにくいです。ふたと本体もがたつかず収まりが良いように思います。
注ぎ口が細いのでコーヒードリップにはよさそうですが、お湯をポットに注ぐときはあまり素早く注ぐことができません。傾けすぎると蓋からお湯が漏れることもありますが、まあ慌てずに扱えば問題はなさそうです。
注ぎ口が細いことは、注ぎ口を解放していてもあまり熱が逃げないという利点もありそうです。

さて、温水箱の中にやかんをセットすると、このやかんが太陽光を受けて加熱します。そしてやかんから水に熱が伝わることで水が温まります。
やかんをコンロにかけるときと同じく、水が少ないとすぐに温まり、水が多いとなかなか温まらないという推測ができますが、実際はどうなのでしょう?

hatake140521

やかんは上の写真のものを使い、背面と底面内側には平面アルミ板の反射板を取り付けています。

通常の2リットルと、水を1.5リットルに少なくしたものとを比較しました。
本当は1リットルと比較したかったのですが、熱電対で計測しないといけないのでこの水量になりました。

結果ですが、水量を1.5リットルに減らした方が、今回の測定時間内ではより温度が高くなっています。太陽が当たりだしてすぐに差が出来て、12時過ぎには最大2.9度の差が出来ました。
一方で最大水温の15時頃には1.8度に縮まり、今回取り出した5時過ぎには0.3度とほぼ変わらない温度でした。

熱容量の少ない1.5リットル側は、やかんから熱を受けるとより早く加熱しますが、最大水温近くでは2リットルよりも早めにピークを迎えてしまい、2リットル側との温度差は縮まります。
そして熱容量が少ないため冷えるのも早く、取出し時には殆ど同じ水温になったようです。
放置しておくとさらに冷えて2リットル側よりも低温になっていくと思います。

水温を早めに上げたい場合は水を少なくし、夕食のためにゆっくり温めて使う場合などにはたっぷりの水を温めるなど使い分けすると良いでしょう。

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